【応用の利きやすさが鍵】パートナーのHRDXが考えるanybotとは?
今回は、evolany(エボラニ)とパートナー契約を交わしているHRDX株式会社(エイチアールディーエックス)にお話を伺いました。
HRDX株式会社ではマーケティングDX、デジタルHRの2軸でサービスを展開しており、そこでLINE/anybotをご紹介いただいております。
マーケティングDXでは、小売向けの販売促進から社内の生産性を向上させるため、LINEオフィシャルアカウント・ミニアプリの構築/コンサルティング/運用/数値分析までを伴走しています。
デジタルHRでは、採用代行から面接の調整、採用の成功までをLINEで完結するための事業を展開していく予定です。
今回は、HRDX株式会社取締役COOの齋藤様にお話を伺いました。
事業を始めたきっかけ -いかに面白く問題解決していくかという部分にニーズがあった-
一番最初は、ZORSE(ゾース)株式会社(※)でミニアプリを取り扱っていました。
その際に、非常に面白い機能だなと感じたのが始まりです。
一方で、これを使える人、活用できる人というのは、ある程度のスキルが必要になり、この機能への興味関心がないと成り立たないなと感じ、そこをカバーするためにHRDXを単独会社にしたという経緯があります。
ミニアプリを使って、いかに面白く問題解決していくかという部分にニーズがあるなと感じていたのも一つの動機です。
人事や採用分野においては、もともとニーズがあることをわかっていたというのと、私の中でとても興味深い分野だったこともあり、これらをミニアプリで応用できないかと感じた所からスタートさせています。
(※)HRDXの親会社、齋藤取締役の前所属
契約までの道のり -クライアントがイメージしやすい状況を作ってあげる-
エボラニを知ったのは、BALIE(バリエ)株式会社(※)になるのですが、LINEのグループ会社だったということもあり、その時点ではパートナー契約を結んではいませんでした。
ですが、将来性を見越して自治体に提案、そこから自治体とエボラニ間で契約を交わしてもらい、BALIEとしてはLINEの運用のみサポートをしようと考えていました。
しかし、契約はなかなか決まりませんでした。
自分たちがanybotの機能をあまり理解していなかったというのが大きいです。
どうすれば上手く応用できるのかも見えていませんでした。
なので、自治体側からすると、LINE内で動くアプリという曖昧な説明をされても、そもそもアプリとは何かという明文化しにくい部分になるため前途多難な道のりだったと思います。
この自治体で導入の決め手になったのは、2つあります。
まずは、我々がanybotでできることを知れたことです。
都度、わからないことは当時のセールス担当の方に質問をし、この機能はどのように使えるのかを教えてもらえるので、そこで少しずつわからないことをクリアにしていきました。
例えば、「ミニアプリでランディングページが作成できますよ」とか、「LINEログインでお名前と携帯番号の登録しなくてもユーザーのデータベースが貯まりますよ」など具体的にできることを知れたことで、簡単なところだけを応用して何かできないかというのを考えられるようになりました。
もう1つは、コスト試算をしてイメージがしやすい状況を作ってあげるということです。
クライアントにとって、何のツールを使うかはあくまで手段であり、さほど気にしていないということがわかったので、LINEの拡張機能ということのみご説明し、運用の試算がしやすくなるような伝え方をしています。
自治体の場合だと、人口が大体7~8万人くらいいる中で、「課題はなんですか?」というのをコンサルティングの営業のような形で話を聞いたり、広報誌で全員に情報を届けられないというのを課題として挙げていました。
デジタル化ができれば、コストが削減できるんじゃないかという仮説を元々お持ちだったので、そこに結びつくようにコスト試算をしました。
ユーザーに認知してもらうまでは少し時間がかかるが、紙はどこかに置いておき取りに来て見るものとし、基本的な情報共有はLINEで発信していくという流れにすればコストは削減できるという運用のイメージがしやすい流れを説明してあげる、見せてあげるというのを行ったことが契約まで結びついた理由だと思います。
(※)ZORSEの前身
anybotの使い心地は? -自由度がありちょうど良い-
基本的には、すごく軽いCRMでしたし、慣れるまでは使いにくいという意見もありましたが、私はむしろこれぐらいが自由度があってちょうどいいかなと感じています。
最初は、私の方で色々な機能を組み合わせて構築していたのもあり、エンジニアが想定していない活用の仕方をしていたため、バグなども起きてしまっていました。
なので、1つ1つを管理画面で時間かけてテストをし、「こうなったらこうなるんだ」「ここだとエラーが出るんだ」というのを検証しながらやっていました。
パートナー目線で見るanybotの強み -応用が利きやすくエボラニが親身になってくれる-
大きく2つポイントがあります。
まずは、応用が利きやすいという点、もう1つはエボラニが頑張ってくれるという部分です。
今後、メンバーが増えてくると間違いが起きないようにという観点と、より親しんでもらうために「こういう機能があるといいと思うんですよね」というのを定期的に相談しています。
その際、優先度を上げて開発をしてくれたりするので、我々としても愛着心を持って使えています。
普通のチャットボットだと、「これが来たらこれを返す」という機能だけだったりしますし、ミニアプリもテンプレートが決まっていたりする中で、Webページのように自由に応用を利かせて作成ができるというのは強みだと思います。
そういうところに、我々の存在価値もあると思っていて、「他の所だと直接クライアントが使えるが応用は利かない。けど、うちは利く」というのが入り込み口かなと思っています。
パートナー目線で見るanybotの弱み -ミニアプリの改善に期待-
細かい所になりますが、「この機能ある風に書いてあるけど動かない」というのがありました。
エンジニアの視点からすると、「こういうの作れたらいいな」と思って一旦画面だけを作り、後で開発しようという形だと思いますが、こちら側からするとそれは把握できないので少し困りました。
後、これがネックだなと感じていますが、ミニアプリの開くスピードが遅いところです。
そこは今後、解決していってほしい点だと思います。
一番魅力的な機能は? -ワンツールで正しい分析が可能に-
個人的に面白いなと思ってるのが、ユーザーデータベースの機能です。
LINE経由で友だちになった場合、LINEのユーザーIDを取得、WEB経由から入ってきた場合は、anybot側で独自にユーザーIDを付与したうえでanybotのデーターベースとして蓄積されます。
そのため、WEBから入ったユーザーもLINEから入ったユーザーもすべて一つのユーザーデータベースで管理できるというのが、他では中々出来ないので面白いと思いました。
これらが有用な理由として、LINEから入ってくる人とWEBから入ってくる人、どちらの方がユーザー数として多いのか?というのが分析できます。
そこを分けてしまうと、正しく測れずユーザー数ではなくPV数というような、よくわからない数字になってしまうので分析にすらなりません。
そして、それぞれのサイトやツールによって、PV数の定義が違っていたりするので、定義が違うものを比較しても全く意味がありません。
だからこそ、ワンツールで同じ定義で測れる且つ、正しい計測ができるというのは大切なことだと思います。
ただそれは、業界・業種・エリアによっても違うと思いますが、走らせてみたらWEBの方が何%多いねというのが数値として出てくるので、それがanybot一つでわかるというのは強みだと思います。
あわよくば、WEBから入ってきた人とその後でLINEを登録した人がメールアドレス一致や電話番号一致などで紐付くようなやり方ができればもっと良くなるのではと感じてます。
その他拡張ツールとの違いは? -それぞれに利点がある-
これまで、色々な拡張ツールを使ってきましたが、HTMLやCSSの柔軟性がないところがほとんどでした。
セグメントを作成して、出し分けを行うということも同様です。
あと先程、少し話をしましたが、WEBとの掛け合わせというのもあまりなかったです。
反対に、テンプレートがあるものは、クライアントとしては使いやすいのかなと思いました。
anybotにはテンプレートがないため、使い慣れるまではすこし戸惑うと思うのでそこは良いなと感じました。
後は、予約機能のカレンダー連携の部分が充実していると思います。
成果を出す秘訣 -オフラインでのPRが鍵になる -
基本的には、どれも成果が良かったです。
例をあげるなら、スーパーです。
クリスマスケーキの予約注文を行った際、全体の20数%がLINEからの流入でした。
売上でいうと、全体で130%程伸ばしました。
LINEのQRコードを商品にいれていたわけではなく、LINEのプッシュ配信だけで入ってきているのですごい成果だと感じています。
ただそれは、色々なところで工夫をしていました。
プッシュ配信をする際は、予約が最も入ってくる閉店時間前に配信をしていました。
あとは、定例で配信している中で、情報を小出しにしてプッシュ配信したりですとか、ミニアプリのここまで遷移した人にはこういうプッシュ配信をといった形で段階によって配信内容を変えたりしていました。
テキストとかメッセージ内容を出し分けして配信するのはとても効果があるなと感じています。
あとは、予約パンフレットにLINEで予約できるという訴求はあえてしておらず、まず店長たちに試してもらうということを行っていました。
そうすると、実際に触って実感してもらうことで、有用性を感じてもらいやすく、便利だと自発的に店内で呼びかけてもらえるんです。
このように、オフラインもどう活用していくかというのも工夫していますし、それがこの結果に繋げられたのかなと感じています。
これからanybotを展開していきたい業界は? -幅広い業界に展開を-
基本的には、IT化、DX化が進んでいないところがターゲットですが、具体的には医療業界です。
医療業界って意外とデジタル化が立ち遅れています。
あとは、スーパーなどがデジタル化しつつありますが、まだ応用はできておらず、先程のようになぜ効果がでているのかわからず、芯となる解決策を持っていないのでそこにも引き続き展開していきたいです。
その他ですと、自治体や自動車業界、セミナー斡旋、勉強会ツールです。
自動車業界の場合、車検は必ずしますが、大体の方は1度した所をリピートするので、その間で営業をしています。
車に詳しい方はごく一部で、詳しくない方がほとんどのため、「そろそろタイヤ交換しませんか?」と2年後の予約配信をしたりするのは需要があると思います。
なので、そういうところにも展開できればと考えています。
今後の展望は…?? -スケールさせていくこと-
やはり、スケールだと思っています。
anybotは良くも悪くも応用が利きすぎるため、運用側の発想が求められます。
そして、運用側の発想を求めるには、エンジニアテック的な要素とコンサルティング的な要素の2つが必要だと思っています。
そうなると、スケールがさせにくいという課題があるので、我々は”anybotの家”というデモを作成し、こういう機能を使っていきいませんか?と実際に見て触ってもらうという形で数を稼ぎに行こうかなと思っています。
ゲストプロフィール
HRDX株式会社
取締役COO 齋藤雄希 ・リクルート社にて法人営業を経験し、MVPを始め6度受賞。 ・じゃらんnet拡販のためのリモート営業体制やゼクシィの効果マーケティングプロジェクトに関わる ・2019年にBALIE(当時のLINEグループ会社)に入社しLINEを使ったマーケティング施策を科学 ・2020年に代表の佐瀬含む3名でZORSE株式会社を立ち上げ、LINEとanybotを応用したHRや販売促進の事業設計を行う ・2022年に自ら関わるHRDX事業をカーブアウトしHRDX株式会社を立ち上げ、LINEミニアプリを応用した事業展開を企てている |
企業概要
「HRDX株式会社」
会社名:HRDX株式会社
所在地:〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡1-1-1 JR仙台イーストゲートビル3F
代表者名:佐瀬武士
事業内容:マーケティングDX事業、デジタルHR事業
記事執筆:
anybotを作ってみませんか?
8200万人の方々が、毎日1時間以上、LINEを使っています。
お客さまの身近なところで、御社のビジネスを最先端の手段で加速させませんか?