【クーポン利用率が2.4倍に】GIBのコインランドリー『ブルースカイランドリー』がLINEへの一元化で起こしたCX変革とは?

【クーポン利用率が2.4倍に】GIBのコインランドリー『ブルースカイランドリー』がLINEへの一元化で起こしたCX変革とは?

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anybot(エニーボット)を導入していただいている株式会社ジーアイビーにお話を伺いました。

株式会社ジーアイビーは「ショッピング DE コインランドリー」をコンセプトに、商業施設への出店に特化したコインランドリー事業『ブルースカイランドリー』を運営しています。

コインランドリーは、子育て世代や共働きの方が多く利用しており、利用者の約7割が主婦の方です。
朝や夕方、特に忙しくなる主婦の方に対して、コインランドリーの待ち時間に、商業施設で買い物をしていただいて「時間を有効活用してもらいたい」、「時間の節約をしてほしい」という思いから、スーパーやホームセンターの商業施設に特化した出店をしています。

今回は、株式会社ジーアイビーのコインランドリー『ブルースカイランドリー』のブランド責任者の澤井様にお話を伺いました。

1. 事業を始めたきっかけ -コインランドリー事業の利回りの良さ-


今はコインランドリー事業に注力していますが、もともとは税理士法人の顧客である中小企業のコンサルティングやビジネスマッチングの会社としてスタートしました。

そんなジーアイビーがコインランドリー事業を始めたきっかけは、リーマンショックでした。
リーマンショックの時、数ある中小企業が倒産してしまうことに危機を感じた代表が、「何か安定的な収益になる事業が提供できないか」と考えたのがきっかけです。

また、当時は不動産やオペレーティングリースなど経営者が投資先を探している中で、弊社の代表がコインランドリーは他の事業より利回りが良いことに気づき、フランチャイズ展開することに踏み切りました。

2. LINE公式アカウントなのか -無人店舗でも利用促進がしやすい-


コインランドリーは、集客に苦労することが多々あります。
なぜなら、「雨の日の需要はあるけど、晴れの日の需要が少ない」といったように、お客様の行動は天気に左右されてしまうからです。
ブルースカイランドリーは、フランチャイズという側面もあるため、FCオーナー様に「安定した利益、利回りの良さ」をごご提供するために、最低限の利益を確保する必要があります。
そこで、天候に左右されずに来店きっかけを作りたいと思い、当時のLINE@(ラインアット)(現:LINE公式アカウント)を始めました。

クーポンの配信や店舗の情報発信などをしたいと思った時に、アプリではなくLINEの導入を選んだのは、生活にも根付いているツールとして全国的にすでに認知されていたからです。

コインランドリーは無人店舗のため、「アプリをダウンロードしてください」とお客様に声をかけられる人員がおらず、アプリの導入にはハードルを感じていました
そこで多くの生活者が既にダウンロードしている、LINE公式アカウントを利用することに決めました。

3. 顧客体験と業務効率化での課題


どれだけお客様がコインランドリーに関わる顧客体験を向上できるかということを突き詰め、ブルースカイランドリーにあった独自の開発をしてもらったり、APIで既存ツールとの連携をしたりしました。
また、少数精鋭だったため、ジーアイビーとしての運用面でもあらゆることを自動化したいと考えていました。

3.1 顧客体験をより高めたい


それまで、お客様が利用する全ての機能が別々の媒体にありました。
ポイントは磁気カード管理しているため、独自で使えるブルースカイランドリーポイントを使用するためポイントカードを店頭で購入いただいてました。

しかし、LINE公式アカウントで配布していたクーポンは、わざわざ店頭に行ってポイントカードに入れなおすというお客様による作業が必要でした。
非常に複雑な構造だったため、獲得いただいたクーポンの利用率も低かったです。

洗濯の終了お知らせ通知は、メールアドレスを集中精算機に登録して、メールが届くようになっていました。

そこで顧客体験を全てひとつに一元化してお客様にとっての不便を減らしたいと考えていました。

3.2 無人店舗・少数精鋭での効率化


LINE公式アカウント(当時はLINE@)では、お客様の情報を集めながらクーポンやお得情報の発信をしていました。
しかし、お客様の情報は、名前と生年月日、郵便番号、性別を取得していたが、店舗ごとの一斉配信しかできなかったため、ピンポイントで相手を絞って思いを届けたいと思うようになりました。

例えば、母の日クーポンを配るとき、「子供がいる、且つ女性である」(=お母さん)だけに配りたい。
最初の頃は、「女性」というセグメントもできなかったので、独身の男性にまで母の日クーポンを配信していました。

また、誕生日クーポンを配る時にも、誕生日が7月1日であっても、7月30日だとしても、みんな"誕生月"として7月1日に誕生日クーポンを配信するしかありませんでした。
「誕生日当日に受け取れるから特別感があるのに…」と思いながらも、それしかできなかったため、やるしかなかったという状況です。

4. 解決策 -LINEへの一元化とセグメント配信-

4.1 LINEをプラットフォームとして始めた機能開発


ポイントカード、スタンプ、通知をLINEに集約しました。
スマホアプリのインストールが不要で、友だち追加して、簡単なアンケートに答えると、会員登録からポイントチャージ、スタンプカード、空き状況確認ができるようになりました。

LINE上で、クーポン獲得からポイント利用まで全てが完結できるようになったので、お客様としての使い勝手が一気に変わりました。

中でも、変化の大きかったものは、ポイントチャージの機能です。
お客様に、LINE上で事前にクレジット決済をしていただき、ブルースカイランドリー専用のポイントがLINEの中でチャージできるというものです。

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今まで磁気カードのポイントカードを利用していたお客様が、anybotを使ったシステムの店舗を利用された際、
「全部これにしてよ、これの方が分かりやすいし、簡単だからこっちにしてほしい」という声までいただきました。
お客様からしても、複雑さがなくなり「ポイントカード忘れ」もなくなりました。

詳しい機能紹介はこちら;
【LINEで顧客管理から利用促進まで】GIBの『ブルースカイランドリー』で活用されるanybotの便利機能をご紹介

4.2 効率化 -顧客管理のオートメーション化-


LINE配信についても、基本的に「何時にこれを配信する」は手動で人が行っていました。
なんとか自動化できないか?と、あらゆるものをオートメーション化しようとしていました。

anybotを利用してLINEのユーザーを自動で顧客管理することができました。
店舗管理してるスタッフからすると、お客様の情報が非常に多かったので、「どれぐらい使ってるか?」や「どの店舗を使うお客様が多いか?」といった細かい数値が見れるようになったのは便利でした。

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「マイ店舗検索」という機能で、マップから住所が取れるので、「どの辺りの人達がこの店舗に来てるのか?」という情報も、今後のマーケティング施策を考える上で施策を打ちやすくなりました。
エリアごとにチラシをピンポイントで配布したりなど、そういった事も可能になります。
今後も、anybotの機能をさらに自動化したいと思っています。

5. anybotを選んだ決め手 -変わる前提でのサービス構築がしたい-


ツールを導入する際は、お客様に利用していただきながら、少しずつ改善していくというスタイルをとりたかったので、「やってみて、やっぱり変えたい」や「途中でこうしたい」など、変わる前提を受け入れてくれるツールを探していました。

anybot以外の他社は基本パッケージ化されており、「一部できます」とは言っているけど、どこかで妥協しないといけないと感じることがありました。

ただ、anybotに関しては、大概何でもできる!
一部開発を必要とすることはありますが、最終的に要望に応えてくれそうでした。
難しいものであっても、課題解決のために何とかしてくれるのではないかと信じることができたのが、anybotにした決め手です。

6. LINE一元化による成果 -クーポン利用率が2.4倍に-


全ての機能をLINEに一元化したことで、お客様の利便性は非常に上がりました。
従来のLINE公式アカウントを活用している店舗もあり、その店舗ではクーポン利用率が約22%だったのに対し、anybotを活用した店舗のクーポン利用率は約52%と、約2.4倍の効果が出ました

なかでも、「終了お知らせLINEが届く」は非常に画期的です。
商業施設の駐車場という立地のため、洗濯したまま、スーパーマーケットや近隣のカフェでの長居で2時間近く経って洗濯物を置いたままにしてしまうことがあります。他の利用者さんがいらした時に、自分の洗濯物を取り出された側には不快感を与えます。

LINEで通知が届くようになり、時間通りに引き取りに来るお客様が増えました。
また利用したお客様からは「すごい便利!」とお客様からの反応はとてもいいです。開発のためのコストはかかりますが、お客さんがそれ以上に喜んでくれているので、特に人気でおすすめの機能です。


その他機能の詳細についてはこちらから!:
【LINEで顧客管理から利用促進まで】GIBの『ブルースカイランドリー』で活用する便利機能をご紹介

7. 今後 -8割の未利用ユーザーに届けるために-

コインランドリー自体は知られているワードですが、実際数値で見ると、たまに使うユーザーが20%くらいで、日常的に利用するヘビーユーザーの方は約5%となっており、全体の8割もの方がコインランドリーを利用していません

アンケートの調査結果などでも、「使い方わからない」や「どれくらいの効果があるか分からない」、「クリーニングでいいかな」という声があります。
敷布団などはクリーニングに出すとかなり高く、店舗によってはクリーニングで敷布団を扱ってくれないこともあります。
そういった方に、コインランドリーなら簡単に安く洗えるというのを伝えていきたいです。

現在GIB側のCRMシステムには、売上に関して、どのお客様がいつどんなコースを利用されて、いくらお使いになったかのデータがあります。一方、LINE、anybot側には会員登録やアンケートで獲得したデータがあります。
今後それらを紐づけ、お客様の詳細情報と売上データを一元管理、そして顧客分析がしたいと考えています。
マス向けにPRだけでなく、ターゲットやセグメントを絞って、『ブルースカイランドリー』を広めていきたいと考えています。

企業概要

株式会社ジーアイビー
会社名:株式会社ジーアイビー
所在地:
【本社】愛知県名古屋市中区丸の内一丁目15番20号ie 丸の内ビルディング4階
【東京支社】東京都千代田区内神田3丁目18-2 アドミラル神田ビル6階
設立:2010年5月
代表者名:代表取締役 鈴木 衛
事業内容:
ブルースカイランドリー本部事業
ブルースカイランドリー店舗誘致
ブルースカイランドリー店舗運営サポート
・コインランドリー機器販売
ブルースカイランドリー直営店運営

ゲストプロフィール

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広告部マネージャー 澤井 幸洋

システム開発会社で、生産管理や人事管理システムの制作、ホームページの制作を経験。 2019年より株式会社ジーアイビーに入社し、同社のコインランドリーブランド「ブルースカイランドリー」のブランディング責任者として、コインランドリー精算機システムの開発やLINE設計、広告戦略など幅広い業務に関わる。

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